『死刑執行人の苦悩』

死刑執行人の苦悩 (角川文庫)

死刑執行人の苦悩 (角川文庫)

父ちゃんの本棚から借りて読んだ。
殺意など全くない、恨みもない、それどころか長期間毎日のように接し、
親しみすら、時には尊敬の念すら抱くようになった相手を
殺さなければならない人たち。


保健所で、収容された犬猫を殺さなくてはならない立場にあった人の
文章を読んだことがあるんですけど、
本を読んでる間中それをずっと思い出してました。
誰かがやらなければならない、それを手を下さなければならない
立場の人が必ずいる。やらなければ、いけない?
本当に、それは行わなければならないこと?死刑も、動物の処分も。


私は、死刑には実は反対ではないんです。
でもこの本を読むと、考えちゃいますね…。
答えは、出ないんですけどね。
確か筒井康隆の小説で、身内を殺された家族が、自ら
その犯人の死刑を執行する っていうのがあったと思うんですけど
あれは、どんな結末だったっけか?